中国で、AIの推論に使われるデータ量が学習用データ量を初めて上回りました。工業情報化部傘下の賽迪研究院(CCID)が発表した報告書で示されたもので、AIが研究開発の段階から実務での利用へ移りつつあることを示しています。
ポイント
- 2026年6月時点の1日平均トークン呼び出し量は175兆を突破
- 2024年初と比べて1000倍以上に増加
- 推論データ量が学習データ量を初めて超過
- 累計500超のスマート工場を建設、31の省・自治区・直轄市をカバー
- 2026年上半期の生成AIユーザーは7億人超、普及率は50%超
推論需要の急増
最も分かりやすい指標は呼び出し量です。2026年6月時点で、全国の1日平均トークン(AIが文章を処理する単位)呼び出し量は175兆を超えました。2024年初と比べて1000倍以上に増えています。
これに伴い、最先端の大規模言語モデル(LLM)の更新サイクルは、以前の数か月から数週間、さらに数日へと短縮されました。AIの重心は、モデルにデータを学習させることから、モデルを外部にサービスとして提供することへ移っています。
製造業での活用
実用化の広がりも進んでいます。「AI+製造」の取り組みが深まる中、中国は累計500超の卓越級スマート工場を建設しました。31の省・自治区・直轄市をカバーし、製造業の業種大分類の80%以上に及んでいます。
国産の計算資源と大規模モデルは、鉄鋼や自動車など20業界で1000以上の応用シーンを実現しました。パーソナライズ生産や、製品のライフサイクル全体にわたるサービスなどの新たな取り組みを推進しています。
生成AIユーザーの拡大
2026年上半期には、中国の生成AIユーザーは7億人を超え、普及率は50%を突破しました。供給から需要までの循環が、はっきりと形を成しつつあるということです。