ドバイに拠点を置くスタートアップ企業Cercliは、AIを活用した統合型HRプラットフォームを開発し、MENA地域の企業向けに提供しています。同社は、元Careemのオペレーターであるアキード・アズミ氏とデイビッド・リーチェ氏によって設立されました。
このたび、CercliはヨーロッパのベンチャーキャピタルPicus Capitalが主導するシリーズAラウンドで、約18億6000万円(1200万ドル)を調達したと発表しました。今回の資金調達は、昨年の約6億2000万円(400万ドル)のシードラウンドから大幅に増加しています。
Cercliは、AIを基盤としたRipplingのようなシステムをMENA地域向けに再構築しており、過去1年間で売上を10倍以上に拡大しました。現在、同社は50カ国以上で年間約155億円(1億ドル)以上の給与処理を行っています。
HRテック市場には、多くのスタートアップや既存企業が存在しますが、アズミCEOはAIを重視した再構築が競争力の源になると考えています。Cercliは、複数のシステムに分散した給与と地域ごとに異なるコンプライアンスの問題を解決するため、AIを活用したプラットフォームを提供しています。
さらに、Cercliは自社の給与エンジンを多国対応かつエージェント対応に再構築し、グローバルな展開を効率的に進める方針です。同社の採用モジュールもエージェント駆動型に刷新され、候補者リストの提示や内部データセットからのソース取得、採用適合性の背景ロジックの実行が可能です。
Picus Capitalは、Cercliへの投資を通じてMENA地域での市場シェア拡大を支援し、新たなAIネイティブ製品の開発を進める計画です。その他の投資家には、Knollwood Investment Advisoryや既存の投資家であるY Combinator、Afore Capital、COTU Venturesが参加しています。
Picus Capitalの創業パートナーであるロビン・ゴーデンラス氏は、「私たちのポートフォリオ内でこのビジネスモデルが世界的に成功しているのを見ており、Cercliが新しい顧客と製品のローンチを通じて市場シェアを拡大するのを支援できることを嬉しく思います」と述べています。
