AIを活用した家具ショッピングプラットフォーム「オントン」は、7.5億円(約11億円)を調達し、アパレルや家電など新たなカテゴリへの進出を発表しました。今回の資金調達ラウンドは、Footworkが主導し、Liquid 2、Parable Ventures、43などが参加しました。この資金調達により、オントンの総調達額は約15億円となりました。
オントンは、以前は「Deft」として知られていましたが、ブランド名に対する混乱やプレミアムドメインの確保が難しいことを理由に今年初めに改名しました。
オントンの共同創業者であるザック・ハドソン氏は、大規模言語モデル(LLM)が意図を推測するのに優れている一方で、eコマースにおける多くの問題を解決していないと指摘しています。同氏は、消費者が購入決定を下すまでの平均時間が増加していることを観察したと述べています。
オントンのコア技術は、ニューロシンボリックアーキテクチャを採用しており、このアプローチにより、LLMの幻覚問題を排除し、より論理的な検索結果を提供できるとしています。さらに、このモデルは製品説明に含まれない現実世界の情報も学習できるということです。
オントンは、短期および長期の決定を支援するために、異なる入力方法や機能を追加しました。画像をアップロードしたり、プロンプトを追加して家やオフィスの設計を生成したりすることができ、オントンはそれに基づいて家具を見つけることができます。
また、オントンは画像生成を伴う無限キャンバスを提供しており、既存の画像と共に見つけた製品を追加してアイデアを練ることができます。部屋の画像を追加し、ツールに家具を配置させることも可能です。
オントンは、これらのアプローチにより、従来のeコマースサイトよりも3〜5倍の顧客転換率を達成できているとしています。消費者は基盤となるデータを信頼できると述べています。
技術やインターフェースの変更により、アパレルの立ち上げが容易になるとハドソン氏は述べています。同社はこのカテゴリのカタログを構築しており、近いうちにこの分野を立ち上げる予定です。このカテゴリでは、Daydream、Aesthetic、Style.aiなどの企業と競合することになります。
オントンは、2023年には3人の正社員から始まり、現在は10人に増え、エンジニアや研究者を採用して15人に拡大する計画です。
