Character.AIは、Googleが支援するAIチャットボットプロバイダーであり、月間アクティブユーザーが数千万人に上るとしています。10月13日、メタの元ビジネス製品担当副社長であるカランディープ・アナンド氏がCEOとして同社に加わると発表しました。
アナンド氏は以前、Character.AIのボードアドバイザーを務めており、CEOとしての役割を担うことになりました。これは、同社がプラットフォームの成長を図る一方で、子供の安全問題に対処する重要な時期にあたります。最近、Character.AIは安全機能を強化しており、14歳のフロリダ州の少年の死に関連した訴訟が進行中ということです。
アナンド氏は、メタのアプリで数十億人のユーザーに広告製品を提供してきた経験を持っています。以前はマイクロソフトで製品管理の責任者を務め、クラウドプラットフォームAzureのユーザーエクスペリエンスを監督していました。直近ではフィンテックスタートアップBrexの社長を務めていました。
Character.AIは、Googleが同社の共同創設者でありCEOであったノアム・シャジール氏を引き抜いてから10か月余りで、アナンド氏を迎えることになります。当時、GoogleはCharacter.AIの技術を使用する非独占的な契約を結んでいました。
Character.AIとGoogleの契約は、独占禁止法の懸念から連邦規制当局による調査を受けました。これは、AIスタートアップ分野での逆買収取引の一例であり、MicrosoftとInflection.AIの取引も同様に注目を集めています。
Character.AIは、Andreessen Horowitzからの出資を中心に1億5000万ドル(約2325億円)以上のベンチャー資金を調達しています。
アナンド氏はブログ投稿で、最初の優先事項として安全フィルターを「過剰にならないようにする」ことを挙げました。同氏は、ユーザーの安全を重視しているが、時には「無害なものまでフィルターされる」と述べています。
また、Character.AIのプラットフォーム上でAIモデルの品質向上、メモリ機能の革新、意思決定の透明性向上を図る方針です。これらの機能の多くは60日以内に導入される予定ということです。
Character.AIが専門とする、純粋にエンターテインメントを目的としたチャットボットは、生成AIの市場で急成長しています。2024年には、同社のユーザーの66%が18歳から24歳の間であり、72%が女性であるとSensor Towerのデータが示しています。