スマートリングメーカーOuraのCEO、トム・ヘイル氏は、同社が米国防総省(DoD)およびデータマイニング企業Palantirと提携しているとの誤解について、誤解を解消したと発表しました。Ouraのリングは、ユーザーの心拍数や睡眠、体温、動き、月経周期などの情報を収集しています。
ヘイル氏は、フォーチュン・ブレインストーム・テック・カンファレンスでのインタビューで、政府にユーザーデータを共有していないと明言しました。「多くの誤情報がありました」と述べ、ユーザーデータを第三者に販売しない方針を強調しました。
また、DoDプログラムに関しては、同社のエンタープライズソリューションを別の安全な環境で実行する必要があり、政府はOuraの健康データにアクセスできないと説明しました。Palantirとの関係についても、「パートナーシップ」という表現は誤解を招くとし、SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)契約に過ぎないとしました。
さらに、ユーザーデータのプライバシーとセキュリティが重要であるとし、監視や訴追目的でのデータ使用に反対する方針を示しました。ユーザーがデータをOuraに提供する際、データを確認する担当者は限定的な役割しか持たないと述べました。
ヘイル氏は、Ouraの将来についても言及し、特にアジアやインドでの市場が小型で安価なウェアラブルにシフトしていると述べました。Ouraは、ユーザーに健康状態の進化を知らせる「予防的」な健康デバイスとしての可能性を見出しています。
また、政府との協力も視野に入れており、例えば、Medicare Advantageと提携してリングを提供することを計画しています。将来的には、さまざまなウェアラブルが一体となった「ウェアラブルのクラウド」が現れると考えています。
