PayPalは10月24日、OpenAIの「インスタントチェックアウト」機能と組み合わせたプロトコルを採用し、2026年からChatGPT内で直接買い物の支払いができるようにすると発表しました。
PayPalは、OpenAIが開発したオープンソースのエージェンティックコマースプロトコル(ACP)を採用する方針です。これにより、販売者はAIアプリ内で商品を提供でき、ユーザーはAIエージェントを使って買い物が可能になるということです。一方、OpenAIの「インスタントチェックアウト」機能は、9月に開始され、ユーザーがChatGPTを離れることなく、注文、配送、支払いの詳細を確認し、購入を完了できるとしています。
顧客はPayPalウォレットを使用してチェックアウトが可能で、これにより、購入者と販売者の保護や紛争解決を提供できるとしています。また、ChatGPT内でカード決済を処理するための別の決済APIも提供する方針です。
来年には、PayPal製品を利用する販売者の商品がChatGPTで発見可能となり、アパレル、ファッション、美容、ホームインプルーブメント、電子機器などのカテゴリーから始める予定です。販売者は統合を構築する必要がなく、PayPalが販売者のルーティングと支払いをバックグラウンドで処理するということです。
PayPalはまた、AIアプリ内でカタログを表示し、異なるAIアプリでの支払いを受け入れ、消費者行動に関する洞察を得ることができるエージェンティックコマーススイートを開始する方針です。
PayPalは、AI対応のショッピング体験において様々な企業の支払いパートナーとしての地位を確立するために取り組んでいます。特に、日常業務にAIアプリを使用する人々が増えている中で、重要性が増しています。5月には、AI検索ツール内でのチェックアウトを可能にするためにPerplexityと提携し、9月にはGoogleのエージェントペイメントプロトコルを採用して、Google製品内での統合を進めると発表しました。
PayPalは、商取引に関する提携に加えて、全社員にChatGPTへの企業アクセスを提供し、エンジニアがOpenAIのコーディングツール、Codexをより良く活用できるようにする方針です。
PayPalの社長兼CEOであるアレックス・クリス氏は、「毎週数億人が日常のタスクにChatGPTを利用し、そのうち4億人以上がPayPalを使って買い物をしています。OpenAIとの提携とエージェンティックコマースプロトコルの採用により、当社はチャットからチェックアウトまでを数タップで実現する支払いと商取引体験を提供します。」と述べています。
