アメリカの通信会社T-Mobileは、Apple Payとクレジットカードを利用した自動引き落とし割引を廃止する方針を発表しました。これにより、手動での早期支払いを利用した割引の回避策が無効になるということです。
T-Mobileは2年前、クレジットカード取引の処理手数料が高いため、デビットカードや銀行振込による自動引き落としに限定することでコスト削減を図るとしました。今回の変更は、手動での早期支払いを利用してApple Payやクレジットカードで支払いを行った場合でも、自動引き落とし割引を受けられるという回避策を封じるものです。
The Mobile Reportによると、この変更は10月24日金曜日から適用されています。T-Mobileのアプリを通じてクレジットカードなどの不適格な支払い方法で早期支払いを行うと、月々の自動引き落とし割引が失われるということです。この自動引き落とし割引は通常、1回線あたり月約5ドル(約800円)の節約になります。
この変更により、クレジットカードの特典が利用できなくなることが懸念されています。多くのクレジットカードは、毎月の携帯電話料金をクレジットカードで支払うことで、携帯電話保険やステートメントクレジットを提供しています。また、クレジットカードは不正購入に対する保護を提供し、Apple Payはカード情報を完全に安全に保つことができます。一方、デビットカードや銀行振込ではそうした保護がない場合があります。
この変更は、T-Mobileに特有のものではなく、アメリカの他の通信会社でも同様の制限が課されているということです。しかし、かつて「Uncarrier」として知られていたT-Mobileの競争上の優位性が一つ失われた形です。
