AI企業のAnthropicは、AIコーディングツール「Claude Code」の利用を抑制するため、新たな週次利用制限を導入すると発表しました。これは、ツールを24時間365日使用し続ける一部の加入者を対象としています。また、アカウントの共有や再販を行うユーザーを防ぐことも目的としています。
この新しい利用制限は、8月28日からAnthropicの月額20ドル(約3,100円)のプロプランおよび100ドル(約15,500円)、200ドル(約31,000円)のマックスプランの加入者に適用されるということです。Anthropicは、既存の5時間ごとの利用制限も引き続き適用するとしています。
新たに導入される週次利用制限は、7日ごとにリセットされるもので、全体の利用制限と、最も高度なAIモデル「Claude Opus 4」に特化した制限の2種類があります。マックスプランの加入者は、標準API料金で追加利用を購入することが可能です。
Anthropicは、Claude Codeの需要が予想を超えていると述べており、これが部分的または大規模な障害の原因となっている可能性があるとしています。新しい利用制限は、全加入者の5%未満に影響を与えると見込んでおり、ほとんどのユーザーには影響がないとしています。
プロプランのユーザーは、週次利用制限内で「Sonnet 4」を40〜80時間利用できるとしています。マックスプランの加入者は、「Sonnet 4」を140〜280時間、「Opus 4」を15〜35時間利用可能です。200ドルのマックスプランでは、「Sonnet 4」を240〜480時間、「Opus 4」を24〜40時間利用できるとしています。
使用量はコードベースのサイズなどにより異なる可能性があるとしつつ、Anthropicは利用時間の測定方法について明確にはしていません。同社は、プロプランと比較してマックスプランが20倍の利用が可能としていますが、実際には約6倍の利用時間しか提供されていないことが示されています。
AIモデルプロバイダーは、計算資源の制約があると述べており、多くのAI企業が新しいAIデータセンターの設置を急いでいるということです。AIコーディングツールの価格戦略を再考する動きも見られ、Cursorを提供するAnysphereやReplitも同様の価格変更を行っています。
Anthropicは、将来的に長時間の利用をサポートするための他のオプションを提供する方針です。しかし、短期的にはこれらの利用制限が信頼性の高いサービスを維持するのに役立つとしています。