MacPawのサイバーセキュリティ部門であるMoonlockは、2025年のMacセキュリティ調査を発表しました。この調査では、約2,000人のmacOSユーザーを対象に、サイバーセキュリティに対する意識や懸念について調査しました。特に注目すべきは、Macユーザーのマルウェアに対する認識とAppleの防御力に対する見方の変化です。
かつて、Macはマルウェアに感染しないという誤解がありましたが、現在ではその考え方が変わりつつあります。2000年代初頭、Macの市場シェアは約2%で、Windows PCが圧倒的に優勢でした。しかし、Appleのパソコン販売の増加により、Macもマルウェアの標的となっています。Moonlockの調査によると、Macが危険なマルウェアに対して無敵だと考えるユーザーの割合は、2023年の28%から15%に減少しました。
また、過去1年間に66%のMacユーザーがマルウェアやフィッシング、データ漏洩といったサイバー脅威に直面したと報告しています。AIに対する不安も増加しており、72%のユーザーがAIがサイバー脅威を増加させていると感じています。一方で、AIが安全性を高めると感じるユーザーは34%にとどまっています。半数以上のユーザーが、AIツールが収集するデータに対するコントロールを感じていないと答えています。
Moonlockの調査では、Appleの内蔵保護機能に対する信頼が低下していることも示されています。46%のユーザーが、macOSだけでは十分に安全ではないと考え、追加のセキュリティソフトウェアが必要だとしています。また、64%のユーザーはソフトウェアだけで完全に保護されると信じており、ソフトウェアの更新や強力なパスワード、ネットワークの安全性といった基本的なセキュリティ対策を見落としている可能性があります。
Moonlockの調査は、Macに影響を与える脅威に対する認識が高まっていることを示しています。ユーザーはソフトウェアソリューションに依存しすぎている可能性がありますが、意識の向上は期待が持てるといえます。
この調査の詳細は、こちらで確認できます。
毎週発行される「Security Bite」は、9to5Macのセキュリティに焦点を当てたコラムです。Arin Waichulis氏がデータプライバシーや脆弱性、新たな脅威についての洞察を提供しています。