台湾の半導体メーカーTSMCは、同社の最先端チッププロセスに関する機密情報を不正に取得しようとしたとして、元社員数名を解雇し、法的措置を講じる方針を発表しました。
この事件に関して、台湾検察は3名を起訴し、そのうち1名に対して14年の懲役を求めています。起訴されたのは、TSMCの2ナノメートルチッププロセスに関する機密情報を盗もうとした疑いのある人物です。
TSMCは、2ナノメートル技術を来年のiPhone 18シリーズのA20チップに使用する予定です。この技術は、同社の他の顧客に先駆けてAppleが利用できるとされています。
TSMCは、日経アジアの報道に対し、最近の監視で不正な活動が発見され、機密情報漏洩の可能性があることを確認したと述べています。同社は関与した人員に対して厳重な処分を行い、法的手続きを開始したということです。
台湾政府は先端技術の保護を非常に重視しており、この事件には国家安全保障上の影響もあるとされています。検察は捜査を進めており、TSMCは法律の最大限の範囲での起訴を求める方針です。
当初、情報を取得しようとした動機は不明でしたが、その後の報道によれば、TSMCと関係のある日本企業に売却しようとしていた可能性が示唆されています。東京エレクトロンは、台北の事業所で従業員を解雇し、捜査に協力していると発表しました。
台湾の検察は、TSMCでの知的財産窃盗の疑いで6名を逮捕し、その中には元東京エレクトロンのスタッフとされる人物も含まれています。