YouTube TVとNBCの間で行われている契約交渉が難航していると発表しました。現在の契約は9月30日に期限を迎えます。YouTube TVは、NBCのチャンネルが視聴できなくなった場合、利用者に10ドル(約1,550円)のクレジットを提供する方針です。一方、NBCはGoogleが「視聴内容をコントロールしようとしている」と指摘しています。
YouTube TVは、主要な放送パートナーとの契約交渉が行き詰まることが多く、最近ではFoxとの交渉でも同様の状況が見られました。今回、NBCとの交渉でも同様の展開となっています。
先週末、NBCはFront Office Sportsに対し、YouTube TVが「最良の料金」を拒否し、「優遇措置」を求めていると発表しました。さらに、Googleがアメリカ人の視聴内容を支配しようとしていると主張しました。
NBCの声明によれば、「Googleは3兆ドル(約465兆円)の市場価値を持ち、検索や広告を通じてアメリカ人がオンラインで見るものを既にコントロールしています。今度は視聴内容を支配しようとしています。YouTube TVは市場で最良の料金と条件を拒否し、競争相手に対して不当な優位性を求めている」としています。
これに対し、YouTube TVはGoogleの声明を通じて、NBCが「Peacockで消費者に提供している同じコンテンツに対して、より高い料金を要求している」と主張しました。Googleは、YouTube TVの顧客に対し、NBCのコンテンツが長期間視聴できない場合、10ドル(約1,550円)のクレジットを提供するとしています。また、両者が公正な合意に達するために努力していると述べています。
この交渉の背景には、両社が公にしていない多くの要因があると考えられますが、どのような結果になるのか注目されます。以前の報道では、Googleが他の主要なライブTVプロバイダーと同様の料金を目指しているとされていました。YouTube TVは約1,000万人の利用者を抱え、Charter(Spectrum)やComcastとほぼ同等の規模と見られています。
契約の期限が9月30日に迫っており、交渉の行方が注目されます。