アップルは、AirPods Proの音質問題に関する集団訴訟で一部勝訴を収めたと発表しました。この訴訟は、初代AirPods Proの「音のひび割れ」やアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能の問題に関するものでした。
ロイター通信によると、アメリカの裁判所は、アップルの一部の訴えを却下するよう説得されたということです。
アップルは2020年10月、初代AirPods Proに製造上の問題があると発表し、特定のユニットに「音の問題」が発生する可能性があるとしました。この問題を受け、アップルは2022年10月以前に製造されたユニットを無償で交換するサービスプログラムを開始しました。
昨年提出されたこの集団訴訟は、アップルが初代AirPods ProのANC機能について誤った説明をし、上記の欠陥を開示しなかったと主張しています。また、サービスプログラムは実質的に無意味であり、多くのユーザーが交換品でも同様の音声欠陥を経験したとしています。
今回、アメリカのサンノゼ地方裁判所のノエル・ワイズ判事は、アップルの要請を受け入れ、全国的な消費者保護と保証に関する訴えを「具体的な事実が不足している」として却下しました。また、カリフォルニア州法に基づく「不当利得」の主張も却下されました。
しかし、アップルはすべての訴えを退けることはできませんでした。ワイズ判事は、アップルがAirPodsの音質に関する重要な事実を隠していたという訴えは続けることができると判断しました。また、デバイスの1年間の保証期間が満了した後、アップルがその欠陥を開示する義務があったかどうかを判断するには時期尚早であるとしました。
この訴訟が進展すれば、影響を受けたAirPods Proのユーザーは集団訴訟に参加することができるようになるということです。
