アップル社のApple PayおよびApple Wallet担当副社長であるジェニファー・ベイリー氏は、今週末に開催されたMoney20/20 USA会議で基調講演を行い、Appleの支払い技術の現状について発表しました。ベイリー氏は、Apple Payの不正防止効果やApple Walletの多様化についての新しいデータを紹介しました。
アップル社の内部データによると、Apple Payは過去1年間で10億ドル(約1,550億円)以上の不正を防止したということです。これは、従来のクレジットカードやデビットカードの不正防止と比較して60%以上の効果があるとされています。場合によってはその効果が90%に達することもあるとしています。
Apple Payの普及状況について、ベイリー氏は、アメリカ国内の小売店の90%でApple Payが利用可能であることを強調しました。2014年のサービス開始時には3%の小売店でしか利用できなかったことと比較すると、その普及の広がりが伺えます。Apple Payは現在、世界89市場で、11,000の銀行や決済ネットワークを通じて利用可能です。
現在、Apple WalletはApple Payを超えて、交通カードやホテルの鍵、車の鍵、IDなど多様な機能を提供しています。これらの機能はApple Payほど急速には普及していませんが、着実に拡大しています。
特に人気のある機能の一つに、Apple WalletにIDや運転免許証を保存する機能があります。この機能は2021年に初めて導入され、最近ではウェストバージニア州が追加されました。合計で12の州とプエルトリコ、そして日本のマイナンバーカードに対応しています。
ベイリー氏はまた、年内にApple WalletでのデジタルIDの展開を予定していることを再確認しました。この機能は、選ばれたTSAチェックポイントでの国内旅行時に、ユーザーが安全にIDを提示できるようにするものです。
最後に、ベイリー氏はiPhoneでのTap to Payの拡大についても強調しました。この機能は現在、48市場で、1,500万の商業施設で利用可能です。
皆さんはApple PayやApple Walletの現状についてどう思われますか?Apple Pay以外の機能を利用していますか?コメントでお知らせください。
