アメリカ司法省の要請を受け、アップルは移民税関捜査局(ICE)に関する情報を提供するアプリ「ICEBlock」をApp Storeから削除したと発表しました。
このアプリは、ICEの捜査官が地域にいることを知らせるもので、アメリカ司法長官のパム・ボンディ氏が削除を要請したということです。
ICEBlockは、アメリカ政府の批判を受けてからApp Storeで人気を集めていましたが、ボンディ氏は以前から開発者のジョシュア・アーロン氏に警告をしていました。
このアプリを巡る論争は、ICEの捜査中に発生した銃撃事件でさらに激化しました。先月、ダラスでの事件では、ICEの被拘束者が銃撃され、2人が重傷を負い、そのうち1人が今週死亡しました。
当局によれば、犯人とされるジョシュア・ジャーン氏が発砲直前にICEBlockなどのアプリを検索していたということです。
この情報がボンディ氏にとって、アップルにアプリ削除を求める十分な理由になったとFox Businessが報じています。
「私たちは今日、アップルにICEBlockアプリの削除を求めました。ICEBlockは、捜査官を危険にさらすものであり、法執行機関に対する暴力は許されません。この司法省は、毎日アメリカ人の安全を守るために命を懸けている連邦捜査官を保護するために、あらゆる努力を続けます」とボンディ氏は述べています。
アップルは、アプリ削除に関してFox Businessに対し、「App Storeは安全で信頼できる場所であるべきです。法執行機関からの情報に基づき、ICEBlockと同様のアプリを削除しました」とコメントしています。
アプリ削除後、開発者のジョシュア・アーロン氏は「権威主義的な政権に屈するのは正しい行動ではありません。アップルはICEBlockが法執行官に害を及ぼすという情報を受け取ったと主張していますが、それは事実ではありません。私たちはこの問題に全力で立ち向かいます」と述べています。
この件について、皆さんの意見をコメントでお聞かせください。
なお、以前のバージョンでは、ダラスでの銃撃事件でICEの捜査官が死亡したと記載していましたが、それは誤りでした。訂正いたします。
