アメリカのIT大手アップルが提供する空間コンピュータ「Vision Pro」による野球中継について、複数のIT専門家が「最も優れた観戦手段である」との見解を明らかにしたということです。アップルが展開する「フライデーナイト ベースボール」の没入型体験が、大きな反響を呼んでいます。
専門誌「Macworld」のマイケル・サイモン氏は、「アップルがついにVR(仮想現実)でホームランを打った」と高く評価しています。同氏はこれまで、およそ4000ドル(約62万円)を支払ってまで同端末を購入する意向はなかったとしています。しかし、8K画質の3D映像と180度の視野角で配信された大リーグのレッドソックス対ヤンキース戦を視聴し、「ヤンキースタジアムにいるかのような息をのむ体験だった」と見方を一変させたということです。
また、著名ブロガーのジョン・グルーバー氏も熱狂的な反応を示しています。同氏は、Vision Proが価格や重量の面から販売台数が伸び悩んでいると指摘しつつも、「没入型のライブ体験は魔法のようであり、数年前では不可能だった技術が実現した」と述べています。
さらに、カメラの切り替えを最小限に抑えたアップルの演出手法についても肯定的な意見が相次いでいます。IT系メディア「Six Colors」のジェイソン・スネル氏は、バスケットボール中継とは異なり、イニングごとにダグアウト(ベンチ)横の固定カメラ1台の映像を使用した点を高く評価しました。攻撃側の視点に固定することで、投手や打者、内野の様子がより鮮明に伝わるとしています。
加えて、空中に浮かぶ「仮想大型ビジョン」の導入も好評を得ています。このビジョンには、スコアボードや通常のテレビ放送と同じアングルの映像が表示され、試合の進行を妨げることなくリプレイや外野の様子を確認できるということです。
SNS上でも、実際のスタジアムにいるかのような体験を称賛する声が上がっています。一部の専門家は、より軽量で安価な次世代端末の登場を期待しつつも、完全な没入感を伴うライブ配信において、Vision Proが持つ大きな魅力と技術的な可能性を認める見方を示しています。
