アメリカのIT大手アップルは、9月の新製品発表イベントを前に、デスクトップ型パソコン「Mac mini」と「Mac Studio」の最新モデルを前倒しで更新したと発表しました。この異例のタイミングでの発表について、AI(人工知能)開発向けの需要が急増したことが背景にあるとする見方が報じられています。
アップルは通常、9月に開催される大規模なイベントで新製品を発表しますが、今回はイベントの約2週間前にプレスリリースを通じて発表を行いました。この異例の対応をめぐっては、イベントでの発表項目が多岐にわたるため、事前に一部の製品を発表してスケジュールを調整したという見方が有力視されていました。
しかし、アメリカのIT系メディア「ジ・インフォメーション」の報道によりますと、アップルはAI開発用途での両モデルに対する需要の高さに驚き、発表を前倒しする決定を下したということです。一部の仕様では数か月にわたって在庫不足が続いており、こうした状況に早期に対応する方針だとされています。
アップルが独自に開発した半導体「Apple Silicon」の性能向上により、「Mac mini」や「Mac Studio」は、手元でAIモデルを稼働させたい開発者の間で人気を集めています。実際に、複数の端末を接続して強力なAIシステムを構築する研究者の事例も報告されており、アップル側も当初、これほどの需要規模を予測していなかったとみられています。
一方で、専門家の間では、わずか2週間の前倒しが供給状況に大きな影響を与えるとは考えにくいとして、イベントの過密スケジュールが主な理由であるとする指摘も根強く残っています。
アップルの9月のイベントでは、同社初となる折りたたみ式スマートフォンや「iPhone 18 Pro」のほか、スマートホームの拠点となる新製品「HomePad」などの重大な発表が控えていると予想されています。さらに、AI機能を搭載した新しい「Apple TV」や「HomePod mini 2」、新型の「Apple Watch」や「AirPods」など、多数の製品が披露される見通しとなっています。このため、1回のイベントでの発表項目が膨大になることから、デスクトップ端末の発表を事前に済ませる必要があったとみられています。
