アメリカのIT大手、アップルは、AI(人工知能)を搭載したペンダント型のウェアラブル端末について、開発を延期したということです。アメリカの経済メディアなどが報じました。
AI技術の発展によりソフトウェア分野では多くの革新が起きていますが、これまでのところ、全く新しいカテゴリーのハードウェア製品の普及には直結していないのが現状です。他社によるAI専用端末の開発事例や、スマートグラスなどの一定の成功例はあるものの、市場規模は依然として限定的だとされています。
こうした中、アップルは先週、新たな音声処理機能やAIアシスタントの「Siri」を搭載した腕時計型端末「アップルウォッチ・シリーズ12」および「ウルトラ4」を展開しました。これらは、同社にとって実質的に初となるAI搭載ウェアラブル端末と位置づけられています。
一方で、アメリカの経済メディア、ブルームバーグの報道によりますと、アップルはカメラを内蔵したペンダント型の端末についても開発を進めていましたが、現在このプロジェクトは保留されているということです。
このペンダント型端末は、ネックレスのように首から下げたり、衣服に装着したりして視覚データを収集し、AIアシスタントのSiriで処理する仕組みが想定されていました。スマートフォンの「iPhone」と連携し、常時稼働するカメラや音声入力用のマイクとして機能する計画だったとされています。
今回の延期を受け、アップルは今後、既存のアップルウォッチへのAI機能の統合により一層注力する方針です。さらに、カメラを搭載した新しいワイヤレスイヤホンや、2027年の市場投入を目指すスマートグラスの開発に経営資源を集中させるとしています。
また、AIがどのように活用されるかの詳細は明らかになっていませんが、同社は画面を持たない健康管理に特化したウェアラブル端末の開発も模索しているということです。これは、フィットネス分野で先行する他社製品に対抗する狙いがあるものとみられています。
