アメリカのIT大手アップルは、新たな折りたたみ型端末「iPhone Duo」において、スタイラスペン(タッチペン)に対応する方針を明らかにしたということです。開発の裏側には技術的な課題もあったとされており、競合する韓国のサムスン電子の今後の戦略にも影響を与える可能性があるとみられています。
サムスン電子は2022年、折りたたみ型スマートフォン「Galaxy Z Fold 3」で初めて自社のスタイラスペン「Sペン」に対応しました。このペンはバッテリーを必要とせず、本体に収納できない仕様でしたが、利用者の間で歓迎されていました。しかし、端末の薄型化を優先するため、昨年の「Galaxy Z Fold 7」ではSペンへの対応を取りやめた経緯があります。
こうした中、アップルが「iPhone Duo」でスタイラスペンへの対応を打ち出したことで、サムスンも戦略の見直しを迫られる可能性があると指摘されています。アップルは、「iPhone Duo」がiPad向けの「USB-C版 Apple Pencil」に対応するとしています。
アメリカのブルームバーグ通信の報道によりますと、アップルは当初、「iPhone Duo」のヒンジ(折りたたみ部分)に磁石で取り付けられる、専用の短いApple Pencilを開発する計画だったということです。しかし、発表の数か月前に量産に向けた技術的な問題に直面し、既存のiPad向けペンを代用する方針に切り替えたとされています。また、この機能を利用するためのソフトウェア更新は「2026年の後半」まで提供されない見通しだということです。
一方、サムスン電子の最新モデルである「Galaxy Z Fold 8」および「Fold 8 Ultra」は、スタイラスペンに対応していません。従来のSペンを使用するにはディスプレイに特殊な物理層を組み込む必要があり、サムスンが重視する「薄型化」と「軽量化」の妨げになるためです。
しかし、アップルをはじめとする競合他社がスタイラスペンへの対応を進めていることから、次期モデルの「Galaxy Z Fold 9」では、何らかの形でSペンへの対応が復活する可能性が高いとみられています。
