アメリカのIT大手アップルは、最新のスマートウォッチ「Apple Watch Series 12」および「Apple Watch Ultra 4」を発売したと発表しました。新たに開発された「ヘルスセンシングシステム」を搭載し、健康管理機能が大幅に向上したということです。
外観の寸法に大きな変更はないものの、Series 12では素材や色彩の展開が刷新されました。素材はアルミニウム、チタニウム、セラミックの3種類が用意されています。アルミニウムモデルには新色の「ダークブロンズ」が追加されたほか、チタニウムモデルでは本物の金に近い質感を再現した「ラディアントゴールド」が採用されています。また、2019年以来となるセラミックモデルが復活し、「パールホワイト」などが提供されるということです。一方、高機能モデルのUltra 4は従来通り、ナチュラルとブラックのチタニウム仕上げとなっています。
今回の最大の改良点は、新たな「ヘルスセンシングシステム」の導入です。これまで静止時に5分間隔で行われていた心拍数の測定が、運動の有無にかかわらず5秒間隔で行われるようになりました。アップルは、1,000人以上を対象とした調査において、競合他社の端末を上回る測定精度を達成したとしています。また、ストレスや疲労の指標となる心拍変動(HRV)の測定頻度も向上し、より詳細な健康状態の把握が可能になる方針です。
蓄積されたデータを基に、利用者の体調を0から10の数値で評価する「レディネス(準備状態)」スコアが新たに導入されました。睡眠や活動量、バイタルデータを総合的に分析するもので、健康管理市場で先行する他社のウェアラブル端末に対抗する狙いがあるものとみられます。また、「バイタル」アプリでは、夜間だけでなく日中のデータも確認できるようになり、体調の変化をより早く察知できるよう改善されています。
内部処理を担う半導体には、最新のスマートフォン「iPhone 18 Pro」の技術を応用した新チップ「S11」が搭載されました。メモリ容量も従来の2倍となる4GBに増強されています。アップルは年内のソフトウェア更新を通じて、会話をテキストで振り返る「Live Rewind(ライブ・リワインド)」や、会話の要約を作成する「Siri Recap(シリ・リキャップ)」などのAI機能を追加する方針です。同社は、スマートウォッチを本格的なAIウェアラブル端末へと進化させる戦略を掲げています。
バッテリー性能についても改善が図られています。Series 12は通常使用で最大24時間、Ultra 4は最大48時間の駆動が可能だということです。また、睡眠記録機能の利用を見据え、就寝前に短時間で充電できる急速充電機能も強化されています。アップルは今後、再設計された「ヘルスケア」アプリの提供も予定しており、スマートウォッチを通じた個人の健康管理と情報アクセスの利便性をさらに高めていくとしています。
