アメリカのメディア各社は、IT大手アップルの次期最高経営責任者(CEO)に就任する見通しのジョン・ターナス氏が、同社の動画配信サービス「Apple TV」の競争力をさらに強化する方針を固めたと発表しました。事業拡大に向けた投資が加速する見通しです。
ターナス氏はこれまで、アップルにおいて主にハードウェア部門でキャリアを築いてきました。最近ではデザイン部門の責任者も兼務していますが、専門分野がハードウェアであることから、映像業界では、アップルの動画配信事業が長期的な戦略なのか、あるいは短期的な実験に過ぎないのか、懸念の声が上がっていました。
しかし、アメリカのメディアの報道によりますと、ターナス氏は「Apple TV」の熱心な視聴者であり、同事業に強い関心を持っているということです。アップルの内部関係者は、「ターナス氏は同サービスの競争力をさらに高めたいと考えている」としています。
また、ターナス氏はモータースポーツのファンとしても知られ、「Apple TV」が昨秋にアメリカ国内で5年間の権利契約を締結したフォーミュラ1(F1)の関連イベントにも出席しました。さらに、動画配信事業を統括するサービス部門担当のシニア・バイス・プレジデントとも良好な関係を築いているということです。
今後の事業戦略として、「Apple TV」の競争力を高めるため、予算の拡充やコンテンツ制作の増加が見込まれています。これにより、ネットフリックスやディズニープラスなどの競合他社に対抗していく方針です。
現在、「Apple TV」は高品質な作品を提供していると評価されている一方で、市場全体においては依然として小規模なシェアにとどまっています。公式な契約者数は公表されていませんが、視聴率調査会社のデータに上位ランクインすることは少なく、最近になってオリジナル作品がトップ10入りを果たしたものの、10位にとどまったということです。
「Apple TV」の利用料金は、現在月額12.99ドル(約2,000円)に設定されており、複数のサービスを組み合わせた定額制パッケージを通じて割引価格で利用することも可能となっています。次期体制のもとで、同社が動画配信事業の強みをどのように生かし、事業を展開していくのか、今後の動向が注目されています。
