アメリカのソフトウェア大手、アドビは、自社の複数のクリエイティブソフトを横断して複雑な作業を自動化する新たな人工知能(AI)機能、「Firefly AI Assistant」を開発したと発表しました。
アドビによりますと、新たに発表された「Firefly AI Assistant」は、ユーザーが文章で指示を入力するだけで、画像編集ソフトの「Photoshop」や動画編集ソフトの「Premiere」など、複数のアプリケーションにまたがる作業を自動で調整し、実行する機能を持っています。これにより、ユーザーは各ソフトの専門的な操作方法を知らなくても、求める結果を得ることができるということです。
この機能には、写真のレタッチやSNS向けコンテンツの生成など、あらかじめ構築されたスキルが備わっているほか、ユーザー自身が独自のワークフローを作成することも可能です。また、AIがユーザーの好みのデザインや使用するツールを学習し、より個人のニーズに合った結果を提供するとしています。
さらに、作業の文脈を理解する機能も搭載されています。例えば、森を背景にした製品写真を編集する際、AIが背景の木々を調整するための簡単な操作パネルを提案するなど、複雑な編集作業を簡略化するということです。ユーザーは作業の途中でいつでも介入し、微調整を行うことができます。
アドビは、自社の共有プラットフォームである「Frame.io」とも連携させる方針です。これにより、プレゼンテーション資料の作成や共有、フィードバックの収集から修正までの一連の作業を自動化できるとしています。また、アメリカのAI開発企業、アンスロピックと提携し、同社の対話型AI「Claude」からもこのアシスタント機能を利用できるようにするなど、外部サービスとの連携も進めています。
正式な提供開始日は未定ですが、数週間以内に試験版であるパブリックベータ版を公開するとしています。また、4月19日からアメリカのラスベガスで開催されるイベント「Adobe Summit」で、さらに詳しい情報やデモンストレーションが公開される予定です。
一方、アドビは既存の「Firefly」の動画および画像編集ツールについても、新たな機能を追加したと発表しました。動画生成においては、外部のAIモデルである「Kling 3.0」などを新たに追加し、グーグルやランウェイなどのモデルを含め、30種類以上のAIモデルを利用できるようになったということです。
アドビは、AI技術を活用してクリエイターの作業負担を軽減し、生産性を向上させるプラットフォームの構築をさらに推し進める方針です。
