サイバーセキュリティ分野において、スタートアップ企業は上場よりも買収される傾向が強い中、サンフランシスコに拠点を置く9年目のサイバーセキュリティスタートアップ「アルミス」は、上場を目指す方針です。アルミスは、ゴールドマン・サックス・オルタナティブズのグロース・エクイティが主導するラウンドで約670億円(4億3500万ドル)を調達したと発表しました。キャピタルGも大規模な投資を行い、新たな投資家としてエボリューション・エクイティ・パートナーズが参加しました。
このラウンドにより、アルミスの評価額は約9400億円(61億ドル)となり、8月に発表された約7000億円(45億ドル)の入札評価額から大幅に上昇しました。
アルミスの共同創業者兼CEOのイェヴゲニー・ディブロフ氏は、同社が2026年末から2027年初頭にIPOを目指す方針であると述べています。
この資金調達は、同社に対する買収の関心が高まる中で行われたものです。9月には、ブルームバーグがアルミスが7件の買収提案を受けたと報じ、その中にはプライベート・エクイティ・ファームのトーマ・ブラボによる約7750億円(50億ドル)の入札も含まれていたということです。
しかし、この新たな資金調達は、アルミスがIPOに対して真剣であることを示す指標であるとされています。ディブロフ氏は、IPOを「個人的な夢」と表現しました。
ディブロフ氏によると、アルミスは年間の定期収益を約465億円(3億ドル)に達しており、IPO前にこの数値を約775億円(5億ドル)に引き上げるとともに、キャッシュフローをプラスにする計画です。
同社は、フォーチュン500企業、各国政府、地方自治体に対し、重要なインフラを守るためのセキュリティソフトウェアを提供しており、既に「上場企業のように」振る舞っているとディブロフ氏は述べ、四半期ごとの財務目標を確実に達成しているとしています。
