AIスタートアップのアンソロピックは、インドに新たなオフィスを開設し、ムケシュ・アンバニ氏のリライアンス・インダストリーズとの提携を検討していると発表しました。アンソロピックの共同創設者でCEOのダリオ・アモデイ氏は、今週インドを訪問し、バンガロールにオフィスを設立する計画を進めています。また、リライアンス・インダストリーズのアンバニ氏や他の幹部と会談する予定です。
リライアンス・インダストリーズは、インドの主要な通信事業者であり、国内で最も価値のある企業です。アンソロピックは、リライアンスと協力して、インドでのAIアシスタント「クロード」の普及を目指しています。インドは中国に次ぐ世界第2位のオンライン市場であり、10億人以上のインターネット利用者を抱えています。この市場はアンソロピックにとって重要な成長地域とされています。
8月には、リライアンス・インダストリーズがGoogleやMetaなどの大手テクノロジー企業と提携し、新たなユニット「リライアンス・インテリジェンス」を通じてAIインフラと企業向けソリューションを構築する方針を打ち出しました。また、OpenAIとの協力も検討されていましたが、具体的な発表は行われていません。
アンソロピックのアモデイ氏は、ムンバイだけでなく、ニューデリーも訪問し、インドの主要な議員や政府高官と会談する予定です。インドのナレンドラ・モディ首相とも会う予定だということです。週末にはバンガロールでアンソロピックのオフィス開設を正式に発表する予定です。
アンソロピックの「クロード」アプリは、インドにおいてiOSとAndroidでのダウンロード数が前年比48%増加し、今年は約76万7000件のインストールがありました。消費者支出も前年比572%増加し、9月だけで約3015万円(195,000ドル)を記録しました。アメリカでは、ダウンロード数が前年比91%増加し、消費者支出は604%増加しており、9月には約3億8750万円(2,500,000ドル)に達しました。
アンソロピックは、バンガロールのオフィスを通じて、開発者やスタートアップを対象にした活動を強化する方針です。インド市場での最大の利用が見込まれているということです。
