アメリカのAI開発企業アンソロピック(Anthropic)は、最新の人工知能モデル「Claude Opus 5.5」をリリースしたと発表しました。前回のモデル更新から約2か月での提供開始となり、同社のこれまでの開発ペースを維持する形となりました。
アンソロピックは現在、「Claude」シリーズとして複数のAIモデルを提供しています。主なモデルは、最も小型で低価格な「Haiku」、中規模の「Sonnet」、そして大規模で高性能な「Opus」の3種類です。さらに上位の階層として、より高度な処理能力を持つ「Fable」や「Mythos」も展開しています。
今回発表された「Opus 5.5」は、従来の「Opus 5」からバージョンアップしたものです。同社は、「外部の評価機関によるテストを経てリリースされており、安全性と整合性のテストにおいてこれまでで最も高い評価を獲得した」としています。
性能面について、同社は「Opus 5から大幅な進化を遂げた」と説明しています。初期のテストでは、通常は技術チームが数週間を要する68万行に及ぶプログラムの移行作業を1日未満で完了させたということです。また、ソフトウェアの非効率な部分を発見し修正する能力にも優れており、ウェブアプリケーションの読み込み時間を短縮するテストでは、40回中39回で適切な改善に成功したとしています。
特にプログラミング分野での性能向上が顕著だということです。20万行のプログラムの監査と修正において、従来のOpus 5が20時間以上を要したのに対し、Opus 5.5は3時間未満で完了しました。さらに、社内テストにおいて複雑なシステム言語の翻訳作業を行わせたところ、上位モデルの「Fable 5.1」が12時間かかった作業を9.5時間で完了し、コストも51%削減できたとしています。
他社の競合モデルとの比較でも、高いコストパフォーマンスを示しています。同社によりますと、特定のプログラミング評価において、競合モデルを約20%から40%のコストで上回る、あるいは同等の結果を出したということです。
利用価格についても改定が行われました。Opus 5.5は動作に必要な計算量が減少したため、一般的な作業におけるコストが従来比で40%削減されるとしています。入力データの処理(トークン)は100万件あたり4ドル(約620円)、出力は20ドル(約3,100円)となり、Opus 5から20%引き下げられました。また、プログラミング作業で多く発生するキャッシュの読み取りコストは100万件あたり0.20ドル(約31円)と、60%の値下げとなっています。さらに、出力速度も30%以上向上したということです。
この価格改定に合わせ、有料プランのユーザー向けに5時間あたりの利用制限を緩和するほか、制限をリセットできる新機能も提供する方針です。
アンソロピックは今後の戦略として、数週間以内に「Claude Sonnet 5.5」および「Claude Haiku 5.5」も順次リリースする方針です。これらのモデルでも、性能や効率性、安全性の向上が図られるということです。
