アメリカの口コミ情報サイト大手「Yelp(イェルプ)」は、自社のアプリに搭載している人工知能(AI)アシスタントの機能を大幅に更新し、飲食店などの検索から予約、デリバリーの注文までを一つの対話画面で完結できる新たなサービスを開始したと発表しました。
同社は2024年にAIアシスタントを導入し、利用者の目的に応じたサービス検索を支援してきました。今回の更新では、プラットフォーム上の膨大なデータとAIを組み合わせることで、より多様な操作が可能になったということです。
公開されたデモンストレーションでは、「犬をリードなしで遊ばせることができるハイキングコース」や「道中のテイクアウト店」を検索し、そのまま外部サービスを通じて注文する様子が示されました。さらに、週末のレストランの空席確認と予約、知人の家の塗装に関する相談なども、チャット画面を離れることなく行えるとしています。
Yelpのプロダクト担当シニア・バイス・プレジデントであるアキル・クドゥヴァリ・ラメシュ氏は、「利用者が質問をして回答を得るだけでなく、実際の行動まで完了できる場としてYelpを再定義したい」と述べています。同社は、単なる口コミ情報プラットフォームから、回答と行動を促すプラットフォームへの転換を図る方針です。
AIによる回答は、プラットフォーム上の店舗情報や公式ウェブサイト、利用者の口コミなどの詳細なデータに基づいているため、誤った情報が提示される可能性は極めて低いとしています。
また、利用者がより頻繁にアクセスできるよう、アプリ画面下部のナビゲーションバーの中央にAIアシスタントのタブが新設されました。この機能はまずiOSとAndroid向けに提供され、年内にはパソコン版の展開や対象店舗の拡大が予定されています。
今回の更新では、外部サービスとの連携も強化されました。食品配達の「DoorDash」や「Grubhub」、美容・フィットネス予約の「Vagaro」、医療予約の「ZocDoc」、自動車修理の「Repairpal」などのほか、予約管理ツールの「Calendly」とも連携しています。
現時点では、最終的な予約や注文の際に各提携サービスのアプリやページに移行する仕組みとなっていますが、同社は将来的にチャット画面内で全ての取引を完結させる可能性も示唆しています。
このほか、メニューをスキャンして他の利用者が投稿した写真と照らし合わせる機能や、自然言語を用いた画像検索機能なども追加されました。さらに、店舗運営者向けには、AIを活用して写真の自動タグ付けや分類を行う機能の提供も開始するということです。
