アメリカのIT大手メタは、写真共有アプリ「インスタグラム」において、10代の利用者を対象とした不適切なコンテンツの表示制限を、世界規模で拡大すると発表しました。
この制限は、映画の「13歳以上向け」の年齢制限を参考に導入されたものです。メタによりますと、極端な暴力や性的な描写、薬物使用を連想させるコンテンツの表示を減らすとしています。また、過激な言葉遣いや危険な行為、大麻に関連する投稿についても、非表示にするか、おすすめに表示しない方針です。
さらに、より厳格なフィルター機能として「制限されたコンテンツ」という新たな設定を設け、10代の利用者が不適切な投稿を閲覧したり、コメントを送受信したりできないようにするということです。メタは公式ブログの中で、「完璧なシステムはありませんが、不適切なコンテンツを目にする機会を可能な限り減らすよう改善を続けていく」としています。
この取り組みは、昨年10月にアメリカやイギリス、オーストラリアなどで先行して導入されていました。当初、メタはアメリカ映画の年齢制限である「PG-13」を参考にしたと宣伝していましたが、アメリカ映画協会から「映画の基準とSNSは比較できない」として名称の使用停止を求められました。これを受け、メタは現在、「10代に適した映画のインスタグラム版」という表現に変更しています。
メタをめぐっては、事業の成長を優先し、10代の若者の精神面への悪影響を軽視しているとして、厳しい批判を浴びています。先月には、ニューメキシコ州やロサンゼルスの裁判所で、若者への被害に対する責任を問う判断が下されました。また、ダイレクトメッセージ内の露骨な画像を自動でぼかす機能について、問題を認識しながら長年にわたり導入を遅らせていたことが裁判資料から明らかになっています。
同社はこれまでにも、自傷行為に関する検索を保護者に通知する機能や、AI機能の利用制限などを導入し、対策を進めてきました。今回の国際的な制限拡大は、各国で強まる子ども保護の規制強化に向けた予防的な措置とみられています。