インターネット上の過去のウェブページを保存・閲覧できるサービス「ウェイバックマシン」を運営する「インターネット・アーカイブ」は、多数のメディア企業がデータの収集を制限しているため、サービスの存続が深刻な脅威にさらされていると明らかにしました。
「ウェイバックマシン」は、ウェブサイトが閉鎖された後も情報を保存し、ページの更新履歴を追跡できるなど、インターネット上の貴重な情報源として機能しています。
しかし、アメリカのIT専門誌の報道によりますと、AIの検出を手がける企業の分析の結果、現在23の主要なニュースサイトが、ウェイバックマシンがデータを収集するための自動プログラム(ウェブクローラー)へのアクセスを遮断しているということです。また、大手掲示板サイトの「レディット」も同様の措置をとっているとされています。
アクセスを遮断しているメディアの一つである「USAトゥデイ」は、過去にアメリカ移民・関税執行局の政策に関する調査報道を行った際、ウェイバックマシンを活用していました。ウェイバックマシンの責任者は、「メディアは自らの取材にこのサービスを利用する一方で、アクセスを遮断している」と指摘しています。
これに対しUSAトゥデイ側は、インターネット上のデータを自動で抽出するプログラム全体に対する対策を実施した結果であり、インターネット・アーカイブを標的にしたものではないと説明しています。企業が自社のデータを保護する方針を強化する中で、影響が及んだ形です。
こうした状況を受け、著名なキャスターや独立系記者など100人以上のジャーナリストがウェイバックマシンの保護を求める署名活動を行い、インターネット・アーカイブに支援の書簡を提出しました。書簡では、「多くの新聞社が閉鎖され、デジタル報道を保存する手段が限られる中、ジャーナリズムの記録を守る役割はますますインターネット・アーカイブに委ねられている」として、その重要性を訴えています。
