アメリカのインターネット通販大手「イーベイ」は、競合他社に対抗するため、ライブ配信を通じて商品を販売する「ライブコマース」事業をさらに強化する方針を明らかにしたと発表しました。直近の四半期決算で過去最高の業績を記録したことを受けたものだということです。
同社が水曜日に発表した第2四半期の決算によりますと、7つの市場における「イーベイ・ライブ」の流通取引総額(GMV)は、前年同期比で約8倍に急増しました。また、視聴者数や視聴時間、販売商品数も増加しているということです。同社は今後数週間から数か月の間に、ライブコマース事業をさらに多くの国際市場へ拡大する計画としています。
ジェイミー・イアノーネ最高経営責任者(CEO)は投資家に対し、「今回の結果により、ライブコマースが顧客との結びつきを深め、新たな商品との出会いを広げ、プラットフォーム全体での取引を加速させることができるという確信が強まりました」と述べています。
一方で、イーベイは流通取引総額の具体的な数値を公表していないため、実際の成長規模を正確に評価するのは難しいとの見方もあります。
それでも、同社はライブコマースを重要な成長分野と位置づけています。出品者や購入者からの反応も良好だということです。定期的にライブ配信を行っている出品者の90%以上が流通取引総額の増加を記録しており、ライブ機能を利用する出品者は利用しない出品者に比べて約3倍の売り上げを上げているとしています。
また、購入者の消費額も増加しています。「コレクターズアイテム」のカテゴリーで初めて買い物をする人は、ライブ配信を利用しない人に比べて約70%多く支出しているということです。
イーベイは2022年にアメリカで招待制としてライブコマース機能の提供を開始しました。その後、2024年にイギリスで試験版の提供を始めたのを皮切りに、ドイツ、オーストラリア、フランス、イタリア、カナダなどの国々へ順次展開しています。
先月には招待制を廃止し、基準を満たした出品者が自ら登録できるシステムを導入しました。対象となるのは、家電製品からファッション、コレクターズアイテムまで300以上のカテゴリーに上るということです。
さらに同社は、ホームページやモバイルアプリ上でライブ配信を見つけやすくする機能の改善も行いました。イアノーネCEOによりますと、出品者向けにイベントの作成や在庫の準備、商品の管理を簡素化したほか、入札の反応速度を向上させることで、よりスムーズで迅速なライブ配信を実現したということです。
アメリカでは、ライブコマースが単なる一時的な流行から本格的な事業へと移行しつつあります。スニーカーなどの転売大手「ストックエックス」が最近ライブコマース機能を導入したほか、競合の「ワットノット」は企業価値が110億ドル(約1兆7050億円)を超えるなど成功を収めています。さらに、「ティックトックショップ」も、送料無料や限定割引を提供する有料メンバーシップの試験運用を行っていると報じられています。
