イギリスに拠点を置くAI(人工知能)データセンター新興企業のNscale(エヌスケール)は、今秋に見込まれる新規株式公開(IPO)に向け、アメリカのオープンAIやメタなどで幹部を務めたフィジー・シモ氏を取締役に起用したと発表しました。
シモ氏は、シェリル・サンドバーグ氏やスーザン・デッカー氏、ニック・クレッグ氏など、IT業界の著名な経営幹部らとともに同社の取締役に就任します。Nscaleは今秋のIPOを視野に入れており、経営体制の強化を図る方針です。
シモ氏は以前、オープンAIで汎用人工知能(AGI)展開部門の最高経営責任者(CEO)を務め、実質的なナンバー2の立場にありました。今年7月に健康上の理由で退社しましたが、現在もパートタイムで同社の顧問を務めているということです。それ以前は、アメリカの食品宅配大手インスタカートの会長兼CEOとして、2023年のIPOを主導しました。また、メタ(旧フェイスブック)にも10年以上在籍し、フェイスブックアプリのトップを務めた経歴を持つほか、現在はカナダのショッピファイの取締役も兼任しています。
Nscaleの創業者であるジョシュ・ペインCEOは、シモ氏の起用について「数十億人が利用する製品を拡大させることの意義と、それに伴う基盤システムへの要求を理解している数少ないリーダーの一人だ」と評価しています。
さらにペインCEOは、「これこそがNscaleが構築を目指しているものだ」とした上で、「世界最大規模のプラットフォームを成長させた経験や、独立性、財務の厳格さなどを備えた取締役会を意図的に構築している」としています。
Nscaleは、AIインフラに対する需要の急増を背景に、設立からわずか2年で企業価値が急上昇しています。同社はAIデータセンターの設計、建設、運営を手がけており、アメリカのブルームバーグ通信が先週報じたところによりますと、計画中のIPOに向けて最大35億ドル(約5425億円)の資金調達を目指しているということです。
