WordPressの開発元であるオートマティック社は、2024年10月にホスティング会社WPエンジン社が起こした訴訟に対し、反訴を行ったと発表しました。WPエンジン社は、オートマティック社とそのCEOであるマット・マレンウェッグ氏を名誉毀損および権力の乱用で訴えていました。
オートマティック社は、WPエンジン社がWordPressの商標を乱用し、オープンソースコミュニティに適切な貢献をしていないと主張しています。このため、昨年WPエンジン社に対し「WordPressにとっての癌」と呼び、商標使用規則を破ったとして停止命令を送りました。
その後、オートマティック社はWPエンジン社をWordPress.orgのリソースから排除し、ライセンス契約の交渉を試みましたが、交渉は誠実に行われなかったとしています。
WPエンジン社は、250億円（約250百万ドル）の投資を受けた後、「WordPressテクノロジーカンパニー」と名乗り、「WordPressエンジン」と呼ばれるなど、商標侵害に転じたとオートマティック社は主張しています。
さらに、WPエンジン社は「コアWordPress」や「ヘッドレスWordPress」などの製品を発売し、WordPressエコシステムを支援するためにリソースの5％をコミットしたと顧客に伝えましたが、これらの約束は守られていないとしています。
反訴には、プライベートエクイティファームであるシルバー・レイク社が中心的な役割を果たしているとされ、WPエンジン社の商標違反行為はシルバー・レイク社の利益に基づいているとしています。
シルバー・レイク社はWPエンジン社を2,000億円（約20億ドル）で売却しようとしましたが、買い手が見つからなかったとされています。この中にはオートマティック社への提案も含まれていたということです。
また、WPエンジン社がコスト削減のために消費者体験や製品の質を低下させたとオートマティック社は主張しています。