アメリカのIT企業「オープンAI」は、最新の人工知能モデル「GPT-5.5」の提供を開始したと発表しました。これまでで最も高性能で直感的に操作できるとしており、同社が目指す多機能な「スーパーアプリ」の実現に向けた重要な一歩になるとしています。
オープンAIの共同創業者で社長を務めるグレッグ・ブロックマン氏は、記者団に対し、今回のモデルは自律的に動作し、直感的なコンピューティングに向けた大きな進歩だと強調しました。その上で、「少ないデータ処理量で、より速く鋭い思考が可能になった。企業や消費者に最先端のAIを提供していく」と述べています。
ブロックマン氏やサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は、これまでに対話型AIの「ChatGPT」やプログラム生成機能、専用ブラウザーなどを一つのサービスに統合した「スーパーアプリ」の開発構想を示しています。今回の新モデルの投入により、企業向けの多目的サービスの実現に近づく方針です。なお、この構想は、現在SNSの「X」をスーパーアプリ化しようとしているイーロン・マスク氏との間でも競争の焦点となっています。
オープンAIは、去年11月や12月に続き、先月も新たなモデルを発表するなど、速いペースで開発を進めています。同社の主任科学者であるヤクブ・パチョツキ氏は、「短期的にも中期的にも非常に大きな技術の向上が見込まれる」としており、今後もこの傾向が続くということです。
会社によりますと、「GPT-5.5」は、プログラムの自動生成や事務作業といった企業向けの用途に加え、数学や科学研究などの分野でも活用できるとしています。また、グーグルの「Gemini 3.1 Pro」や新興企業アンスロピックの「Claude Opus 4.5」といった競合他社の最新モデルと比較しても、一貫して高い性能を示したということです。
アンスロピック社が最近発表したサイバーセキュリティー向けの機能との比較について、オープンAIの技術担当者は、「デジタル防衛の分野においても、安全にモデルを展開するための強力な戦略を持っている」と説明しました。さらに、最高研究責任者のマーク・チェン氏は、新モデルが科学技術の研究手順を大幅に改善すると指摘し、近年産業界で関心が高まっている新薬の開発などにも役立つとしています。
「GPT-5.5」はすでに広く利用可能となっており、有料プランを利用する個人や企業向けに順次提供が開始されるということです。
