アメリカのAI開発企業「オープンAI(OpenAI)」は、対話型AI「ChatGPT」およびプログラミング支援AI「Codex」向けの最新モデルとなる「GPT-5.5」の提供を開始したと発表しました。同社はこれを「実際の業務に向けた新しい次元の知能」と位置づけています。
オープンAIによりますと、「GPT-5.5」はこれまでで最も賢く、直感的な操作が可能なモデルだということです。前世代の「GPT-5.4」の公開から7週間でのリリースとなります。
新モデルは、利用者の意図をより早く理解し、以前のモデルに比べてAI自身がより多くの作業を自律的に進めることができるとしています。具体的には、計画の立案、ツールの使用、作業内容の確認など、複数の段階を要する複雑なタスクの処理能力が向上したということです。また、処理速度を落としたり、データ処理の単位である「トークン」の消費量を増やしたりすることなく、これらの性能向上を実現したとしています。
外部のソフトウェアと連携するためのAPIの利用料金については、「GPT-5.4」の2倍に設定されています。しかし、オープンAIは「価格は上がったものの、知能が高く、トークンの消費効率が大幅に向上している」と説明しています。特に「Codex」においては、多くの利用者にとって前モデルよりも少ないトークン消費で優れた結果を出せるよう調整されているということです。
安全性に関しても、これまでで最も強力な保護対策を講じたとしています。悪用を防ぐための枠組みのもと、社内外の専門家による検証を実施し、高度なサイバーセキュリティおよび生物学分野の標的型テストを追加しました。さらに、公開前に約200の信頼できるパートナー企業から実際の利用に関するフィードバックを収集したということです。
「GPT-5.5」には、「Thinking」と「Pro」という2つの派生モデルが用意されています。「Thinking」は、複雑な問題に対してより早く的確な回答を導き出し、業務の効率化を支援するとしています。一方「Pro」は、より難易度が高く精度の求められるタスクに対応しており、応答速度の改善により、負荷の高い業務において実用性が大幅に向上したということです。
新モデルは、順次提供が開始されています。「ChatGPT」および「Codex」の有料プラン(Plus、Pro、Business、Enterpriseなど)の利用者が対象となり、API向けにも近日中に提供される方針です。また、「Codex」では、40万トークンという膨大な文脈を処理できるほか、コストを2.5倍にすることで生成速度を1.5倍に高める「高速モード」も利用可能になるとしています。
オープンAIは今週、Mac向けの「Codex」の大幅な刷新や、画像生成AIの最新版「ChatGPT Images 2」の公開も行っており、AI技術の実用化と機能拡充を急速に進める構えです。