アメリカのIT企業「オープンAI」は、企業がより安全で高度なAI=人工知能の「エージェント」を開発できるよう、ソフトウェア開発キット(SDK)の機能を更新したと発表しました。
IT業界では現在、自律的にタスクを実行する「エージェント型AI」の開発競争が激しくなっています。これを受けてオープンAIは、企業が自社の業務に合わせて独自のエージェントを構築できるよう、開発キットのアップデートを行いました。
今回の更新では、コンピューター上の隔離された環境でAIを動作させる「サンドボックス機能」が追加されました。AIは時に予測不可能な動きをすることがあり、監視なしで動作させることにはリスクが伴います。この機能を利用することで、AIは特定の作業スペース内でのみファイルやデータにアクセスできるようになり、システム全体の安全性を保つことができるということです。
また、最先端のAIモデル向けに「ハーネス」と呼ばれる新たな開発環境も提供されます。ハーネスとは、AIモデルを動かすための周辺システムを指します。これにより、企業は自社のインフラ環境を活用しながら、複数の手順を伴う複雑な業務をこなせるAIエージェントを構築できるようになるとしています。
オープンAIの担当者は、「今回のアップデートのねらいは、既存の開発キットをさまざまなサンドボックスの提供企業と互換性を持たせることです」と述べています。
オープンAIは、今後も開発キットの機能を拡充していく方針です。まずはプログラミング言語の「Python(パイソン)」向けに提供を開始し、その後「TypeScript(タイプスクリプト)」にも対応するとしています。さらに、コードの記述や補助的な役割を担うサブエージェントなどの機能も追加していく計画です。
これらの新しい機能は、システムの連携機能であるAPIを通じてすべての顧客に提供され、通常の利用料金が適用されるということです。
