旅行検索エンジンのカヤックは、AIを活用した新機能「AIモード」を発表しました。この機能により、ユーザーは旅行関連の質問をしたり、フライトやホテル、レンタカーの予約を行うことが可能になります。AIチャットボットがカヤックのウェブサイトに統合されており、デスクトップとモバイルの両方で利用できるということです。
この「AIモード」は、カヤックのデータとOpenAIの技術を組み合わせた「Kayak.ai」を基にしており、同社の技術チームがAI機能を試験的に導入するための基盤として活用されてきました。今回の発表により、同様の機能が直接カヤックのウェブサイトに組み込まれることになりました。
ユーザーは、特定の価格以下で行ける旅行先や、目的地への最適なディール、ホテルの設備の比較、直行便やレンタカーのオプションなど、さまざまな旅行アイデアをAIチャットボットに尋ねることができます。また、「年末年始にパーティーをしたいが、どこに行くべきか?」といった具体的な目的地がない質問にも対応し、チケット価格に基づく最適なフライト時期を提案することも可能です。
この機能は旅行計画の初期段階でアイデアを探している消費者にとって有用であると考えられますが、AIを利用したユーザーが実際に支払いを伴う顧客に転換するかどうかは未だ不明です。
「AIモード」は、初めはアメリカ国内で英語版として提供されますが、今月中に他の国や言語にも拡大する方針です。また、今後はさらに多くのプラットフォームに展開し、音声リクエストにも対応する予定です。
旅行業界では、AIの導入が進んでおり、オンライン予約の煩雑さを解消する手段として注目されています。OpenAIは最近、ExpediaやBooking.comといった旅行会社と提携し、これらのサービスがChatGPT内でアプリとして動作するようになりました。カヤックの親会社であるBooking Holdingsもこれに含まれています。
カヤックが自社サイトでAIチャットボットを運用する決定をしたことで、AIの利用に関する消費者の洞察を直接得ることができるとしています。
