AI(人工知能)を活用したソフトウェア開発支援を手がけるアメリカのスタートアップ企業「Cursor(カーソル)」は、ソフトウェア開発者がプログラムのコードを管理・共有するための新たなプラットフォーム「Origin(オリジン)」の提供を開始したと発表しました。
現在、アメリカの宇宙開発企業「スペースX」の傘下にある同社によりますと、今回発表された「Origin」は、開発者が共同でコードを編集したり、変更の提案(プルリクエスト)を処理したりするなど、これまで広く利用されてきたプラットフォーム「GitHub(ギットハブ)」と同様の機能を備えているということです。
Cursorはこれまで、AIを搭載したコードエディターを通じた開発支援を主力事業としてきました。同社は今後の事業戦略として、「Origin」においてAIエージェントを活用した独自の機能を追加する方針です。さらに、プラットフォーム内での開発作業を支援するため、より広範な「アプリ・エコシステム」を構築していくとしています。
また、新サービスは既存のGitHubと並行して利用できるよう設計されています。両方のプラットフォーム間でコードを同期させ、相互にやり取りすることが可能だということです。同社の公式ブログでは、「GitHubのアカウントを連携させることで、対象のコードをOriginに読み込むことができる」と説明しています。
今回の新サービス立ち上げの背景には、競合となるGitHubのシステム障害に対する利用者の不満があるとみられています。Cursorが新プラットフォームを発表したのと同じ日にも、GitHubで世界規模のシステム障害が発生しました。報道によりますと、6時間以上にわたって機能が低下し、世界中で約20%のエラー率が記録されたということです。
技術系メディアの最近の分析によりますと、GitHubでは過去1年間に257回のシステム障害が発生しています。こうした度重なる問題により、著名な開発者が他のサービスへ移行する動きも目立っているとしています。
一方で、GitHubは依然として世界最大のソースコード管理プラットフォームです。2007年に設立され、2012年にアメリカのIT大手マイクロソフトに買収された同サービスは、昨年10月時点で約1億8000万人の開発者が利用していると公表しています。Cursorが今後、巨大なシェアを持つGitHubとどのように競合していくのか、その動向が注目されます。
