アメリカの半導体大手クアルコムは、AI(人工知能)の処理性能を大幅に向上させたウェアラブルオーディオ機器向けの最新半導体「Snapdragon Sound Elite Gen 2」を開発したと発表しました。
同社によりますと、この新しいチップセットは「ヒアラブル(耳に装着するスマートデバイス)」と呼ばれるオーディオ機器に特化して設計されています。従来の単純な音声処理にとどまらず、カメラを搭載したイヤホンなどにおける画像認識機能もサポートするということです。
性能面では、デバイス上でのAI処理能力が最大で2倍に向上するとしています。一方で、消費電力は最大40%削減される見込みです。これにより、AIモデルを搭載したウェアラブル機器のバッテリー駆動時間が長くなるということです。現実空間の情報を収集して処理するAI「Gemini(ジェミニ)」を搭載した「Android XR」デバイスなどでの活用が期待されています。
また、高速通信規格の「Wi-Fi 6E」に対応しており、メーカー側はデバイス単体、あるいはクラウドベースでのAI機能を提供できるようになるということです。
音質面でも、高音質化技術「aptX」や接続範囲を広げる「XPAN」を引き続き採用しています。さらに、AIの性能を活かした第5世代のノイズキャンセリング機能(ANC)も搭載するとしています。
クアルコムは、この新しい半導体が搭載される可能性のある機器として、従来のイヤホンやヘッドホンに加え、耳を塞がないオープンイヤー型のデバイス、カメラ搭載機器、オーディオグラス、さらには将来の多機能ウェアラブル端末などを挙げています。
現時点で具体的な搭載製品名は明らかにされていませんが、大手IT企業による次世代デバイスの開発が進む中、近い将来に実用化される見通しです。
