アメリカのIT大手グーグルは、スマートフォン向け基本ソフト「アンドロイド(Android)」版のウェブブラウザー「クローム(Chrome)」について、ナビゲーションバーのデザインを刷新し、新たな操作メニューの導入を順次開始したと発表しました。
クロームは2008年の提供開始以来、ウェブサイトの表示領域を最大限に確保するため、最小限の操作画面を維持してきました。アンドロイド版においても、画面の上部または下部にアドレスバーを配置し、ボタンの数を最小限に留める設計が長年採用されてきたということです。
今回導入される新しいデザインでは、画面の下部に第2のツールバーが追加されます。このツールバーには、ホーム画面、生成AIの「Gemini(ジェミニ)」、新しいタブの作成、およびタブの切り替えを行うための各種ボタンが配置されるということです。また、アドレスバーの左側には、専用の「戻る」ボタンが新たに追加されるとしています。グーグルは今回の刷新を通じて、生成AIへのアクセスを容易にするなど、最新機能の利用を促進する狙いがあるとしています。
一方で、利用者の間からは画面の表示領域に関する課題が指摘されています。アドレスバーを画面下部に配置する設定を選択した場合、新しいツールバーと重なることで操作画面の占有面積が広くなり、ウェブコンテンツを覆い隠してしまうということです。特に複数のタブをまとめる「タブグループ」機能を使用する際には、操作画面が3段に重なって表示されるため、利便性に影響が出ると懸念されています。
グーグルは2020年にも同様の大規模なデザイン変更を検討しましたが、利用者に混乱を招くとして導入を見送った経緯があります。今回のデザイン変更は現在、一般の利用者向けに順次配信されています。本来の「最小限のデザイン」を維持するため、今後ツールバーの幅を狭めるなどの改善策が講じられるかどうかが注目されるということです。
