アメリカのIT大手グーグルは、メールサービス「Gmail」において、人工知能(AI)を活用した新たな受信トレイ機能「AI Inbox」のベータ版の提供を、有料プラン「AI Ultra」の利用者向けに開始したと発表しました。
この新機能は、従来の時系列で表示されるメッセージ一覧とは別に、新たな画面として追加されるということです。ウェブ版では、画面横のパネルにある通常の「受信トレイ」の上に「AI Inbox」が表示されます。グーグルは、利用者がメールを開いて読む手間を省き、本当に必要な情報を要約して提供することを目指すとしています。
新機能の画面には、未読件数や最終更新時間が表示されます。さらに、「提案されたタスク」として、支払いなどの期限が迫っているものや、リマインダーなど、すぐに対応が必要な用件がリストアップされるということです。各項目の末尾には元のメールへのリンクが貼られ、右側には完了を示すチェックマークが配置されています。
また、すぐに対応する必要がない用件については、「確認すべきトピック」という項目に分類されます。ここでは、イベントや旅行の計画、健康に関する情報などがグループ化され、箇条書きで表示されるとしています。
この機能は、最新のAIモデル「Gemini 3」を基盤としています。利用者の情報は専用の環境内で処理され、外部に流出しないようプライバシーが保護される仕組みだということです。利用者は設定画面からいつでもAI機能を無効にできるほか、グーグルは「個人のデータがAIの学習に利用されることはない」と強調しています。
「AI Inbox」は今年1月に一部の試験運用者向けに提供が始まっていましたが、今回、月額249.99ドル(約3万8700円)の「Google AI Ultra」の契約者を対象にベータ版として公開されました。
グーグルは今年1月、メールの検索機能におけるAIの概要表示や、高度な文法や文体のチェックを行う機能などもあわせて発表しており、サービスの利便性向上に向けた取り組みを加速させる方針です。
