アメリカのIT大手グーグルは、利用者の関心に合わせてAI(人工知能)が日常の情報を提案する実験的なアプリ「ドリームビーンズ」について、アメリカ国内の一般利用者を対象に無料で公開したと発表しました。
「ドリームビーンズ」は、同社の研究開発部門「グーグル・ラボ」が開発したアプリです。グーグルのAIシステムを活用し、利用者の「Gメール」や「グーグルフォト」、カレンダー、検索履歴、動画共有サイト「ユーチューブ」などのデータから、個人の関心を学習する仕組みとなっています。なお、設定時にどのアプリのデータへのアクセスを許可するかは、利用者が選択できるということです。
これらの情報を組み合わせることで、アプリは毎朝、利用者一人ひとりに最適化された「ストーリー」を自動的に生成します。具体的には、興味を持ちそうな話題や、訪れるべき場所、参加できそうなイベントなどを提案するとしています。
また、提案される情報には一般的な写真ではなく、「Nano Banana 2」と呼ばれる画像生成AIによる独自のイラストが添えられます。例えば、ハイキングが提案された場合、利用者とその友人がその場所にいるようなイラストが表示されるということです。
画面上のストーリーをタップすると、詳細な説明を確認することができます。ハイキングの例では、コースの詳細や立ち寄りスポット、服装、おすすめの時間帯などが提示され、ウェブ上のガイド記事へのリンクも表示されます。さらに、「何でも質問する」というチャット機能を通じて、追加の情報を得ることも可能だとしています。
利用者は、表示された情報に対して「いいね」などの評価を行ったり、チャットを通じて詳細なフィードバックを送ったりすることができます。「フィードの調整」機能を使えば、今後増やしてほしい話題や、表示させたくない情報をアプリに指示できるということです。
アプリの名称は、夜間に連携アプリの膨大なデータから意味を見つけ出す「ドリーム(夢)」と、毎朝抽出された新しいストーリーの集まりをコーヒー豆に見立てた「ビーンズ(豆)」という2つの概念に由来しているとしています。
このアプリは今年6月以降、AI向けの有料プランの利用者に限定して提供されていましたが、今回、対象がアメリカ国内の無料アカウントを持つ利用者に拡大されました。最初のストーリーが作成されるまでには、最大で1日程度の時間を要するということです。
今後、この機能が正式なサービスとしてどのように展開されるかは未定ですが、同社の対話型AI「Gemini(ジェミニ)」の機能向上などに活用される可能性があるとみられています。現在、アメリカ国内のスマートフォン向けOS「アンドロイド」および「iOS」で利用可能となっています。
