アメリカのIT大手グーグルは、折りたたみ式スマートフォンの最新モデル「Pixel 11 Pro Fold」を発売したと発表しました。IT専門家などの間では、競合他社に対抗する十分な機能を備えているものの、市場を牽引するほどの革新性には欠けるという見方が出ています。
新型モデルは、閉じた状態の厚さが10.1ミリと、同社の折りたたみ式端末として過去最薄となっています。左右非対称の設計が採用されていますが、実用上の問題はないということです。また、耐久性の向上にも重点が置かれています。前モデルに引き続きIP68等級の防水・防塵性能を備えるほか、外部ディスプレイには傷に強いセラミックカバーを、背面にはガラス繊維複合材を採用しています。
ディスプレイについては、外部画面が6.5インチに拡大され、ベゼル(枠)が薄くなりました。内部の8.0インチ画面も動画視聴や複数アプリの同時操作に適していると評価されています。一方で、画面の折り目については実用上問題ないレベルであるものの、競合他社が折り目を目立たなくする技術を確立しつつあるなか、今後の改善が求められるとしています。
グーグルは、自社開発の半導体とAI(人工知能)技術を深く統合させることで、他社との差別化を図る方針です。新型モデルには独自開発チップ「Tensor G6」が搭載されており、発熱管理が大幅に改善されたということです。これにより、技術の自立化を進めるとともに、生成AI「Gemini」をOSの基盤に組み込み、利用者の操作を妨げることなく自然にサポートする設計としています。また、画面上に小型の別ウィンドウを表示する新たなマルチタスク機能も追加され、利便性が向上したということです。
カメラ性能については、薄型化による物理的な制約があるなかで、4800万画素のメインカメラや光学5倍の望遠カメラを搭載しています。画像処理技術の向上により、折りたたみ式スマートフォンとしては安定した高画質の写真撮影が可能だということです。
バッテリー駆動時間は1日程度を維持しており、新たに最適化された充電モードを搭載することで、充電速度の向上が図られています。さらに、磁石式ワイヤレス充電規格「Qi2」に対応したことで、周辺機器の利用が容易になったとしています。
「Pixel 11 Pro Fold」の販売価格は1,899ドル(約29万4000円)からとなっています。折りたたみ式スマートフォン市場は急速に技術が進化しており、グーグルが今後どのように競争力を維持していくのか、市場の関心が高まっています。