アメリカのIT大手グーグルは、最新のスマートフォン「Pixel 11 Pro XL」を発売したと発表しました。新たなAI(人工知能)機能やカメラ性能の向上が図られた一方で、デザインの変更は小規模にとどまっており、価格の上昇も相まって、前モデルからの買い替えを促す要素は限定的だと指摘されています。
外観は前モデルから大きな変更はなく、新たなカラーバリエーションと背面に搭載されたLEDライト「HiLight」の追加が主な特徴となっています。グーグルは、ユーザーがスマートフォンの画面を見る時間を減らす方針を掲げており、このライトは端末を伏せた状態でも通知を確認できるように設計されたということです。しかし、現状では特定の連絡先からの着信やAIの起動時にしか作動せず、用途が限定的だとされています。
AI機能については、自社開発のAI「Gemini」を活用した新たな音声入力ツール「Rambler」が搭載されました。この機能は、会話中の不要な言葉を自動的に削除し、文章を整形するもので、高い精度を備えているということです。また、文脈に応じた提案を行う機能や、動画の音声をリアルタイムで翻訳する機能も追加されています。一方で、AIが代わりに注文などを行う機能は現在アメリカ国内に限定されており、利用地域が限られているということです。
カメラ機能については、メインセンサーと望遠センサーが大型化され、より多くの光を取り込めるようになりました。処理速度の向上により、暗所での撮影モードも高速化されたとしています。さらに、最大120倍のデジタルズームや、動画からAIが最適な瞬間を写真として切り出す「Magic Capture」機能などが追加され、動きの速い被写体の撮影が容易になったということです。また、「Looks」と呼ばれる新たな画像処理機能により、写真の仕上がりを多様なスタイルに変更できるとしています。
世界的な部品不足の影響を受け、グーグルは端末の価格設定を見直す方針です。最も容量の小さい128ギガバイトのモデルを廃止し、256ギガバイトのモデルについては前モデルと価格を据え置いたものの、メモリの容量を16ギガバイトから12ギガバイトに削減したと発表しました。また、「Pixel 11 Pro XL」については、前モデルから100ドル(約1万5500円)の値上げとなっています。
専門家からは、カメラやAI機能の向上は評価されているものの、旧モデルにも将来的に機能が追加される可能性があり、大幅な価格上昇を踏まえると、最新機種への移行を促す動機としては弱いという見方が出ています。