歌手のケシャさんが、新たに音楽クリエイター向けのアプリ「Smash」を発表しました。このアプリは、音楽クリエイター同士がつながり、共同で音楽を制作し、アーティストに優しい契約を結ぶことを目的としています。
ケシャさんは、これまでの自身の経験を基に、音楽業界の搾取的な契約から若いアーティストを守ることを目指しています。具体的には、アプリ内でアーティスト同士が契約を生成し、使用料やロイヤリティの配分などを自由に決定できるシステムを導入する方針です。Smashは、アプリ内での支払いから一部手数料を得ることで運営を行うということです。
ケシャさんの兄であり、共同創設者のラガン・セバートさんは、「Smashを通じて、音楽クリエイターがプロフェッショナルな環境にアクセスできるようにしたい」と述べています。
また、ケシャさんは過去にプロデューサーのドクター・ルーク氏を訴え、長い法廷闘争を経て、独立したアーティストとしての地位を確立しました。彼女は、他の若い音楽クリエイターが同じような搾取的な契約に苦しむことがないよう、支援を行いたいとしています。
技術面では、Googleマップの共同創設者であるラース・ラスムッセン氏の紹介で、アラン・カニストラーロ氏がアプリのCTOとして参加しています。カニストラーロ氏はAppleで長年にわたりクリエイティブ向けの製品開発に携わってきた経験を持ち、音楽業界への強い関心を示しています。
Smashは、音楽クリエイターが権利を保持しながら、安心して契約を結べるプラットフォームを目指しています。今年中に一部のアーティスト向けにサービスを開始する予定です。また、アプリの技術を試すため、ケシャさんの楽曲「Boy Crazy」のリミックスコンテストを開催し、優勝者の作品は彼女のレーベルからリリースされる予定です。
ケシャさんは、「アーティストが自分の声や作品の権利を守るためのプラットフォームを提供したい」と述べています。