サムスンは、米国からの関税の脅威が高まる中、世界のスマートフォン市場での販売を拡大したと発表しました。
最新のIDCの報告によると、サムスンは2025年第2四半期に前年同期比7.9%の成長を遂げ、58百万台を出荷し、世界市場の19.7%を占めたということです。この成長は、Galaxy S25シリーズの成功によるものではなく、Galaxy A36とA56の強い販売が要因とされています。
また、報告書ではアップルが引き続き世界第2位の位置を占め、前四半期に46.4百万台を出荷し、1.5%の成長を遂げたとしています。しかし、iPhoneの世界市場シェアは前年同期比で0.1%の増加にとどまりました。これは、中国での需要減少が影響していると考えられます。第3位の小米科技(Xiaomi)は42.5百万台を出荷し、14.4%の市場シェアを獲得しました。トップ5は、Vivo(27.1百万台、9.2%の市場シェア)と伝信(Transsion)が続きます。伝信は25.1百万台を出荷しましたが、前年同期比で1.7%減少したということです。
IDCは、関税、失業率、インフレなどの市場要因が消費者需要を減速させたと指摘しています。特に予算に敏感な消費者は、スマートフォンのアップグレードを「後回し」にしているとしています。これが、TecnoやInfinixを所有する伝信が市場全体の成長にもかかわらず、出荷台数の減少を見た理由の一つとされています。
この報告には悲観的な見解も含まれていますが、2025年第2四半期は8四半期連続の成長を記録しました。IDCはこの成長を「新モデルへのAIの統合」によるものとしています。モバイルAIの重要性についての意見は分かれるかもしれませんが、8四半期連続の成長は2013年以来の高い記録です。