核融合発電の開発を手がける「ジェネラル・フュージョン」は、アメリカのナスダック市場に株式を上場したと発表しました。核融合発電企業として初めての上場になるということです。
同社は、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じて上場を果たしました。取引開始直後から投資家の買い注文が集まり、株価は一時、12.85ドル(約2000円)から40%上昇しました。これにより、競合企業に先駆けて株式公開を実現したとしています。
今回の合併に伴い、同社は最大で2億3000万ドル(約357億円)の資金を獲得する可能性がありました。しかし、合併完了前に投資家による資金の引き揚げが相次ぎ、一部の報道では、手数料などを差し引いた実際の受取額は3000万ドル(約47億円)を下回る見通しだと伝えられています。
一方で、同社は民間投資家からも別途1億800万ドル(約167億円)を調達したと発表しました。これにより、現在保有する現金は合計で約1億5000万ドル(約233億円)に上るということです。
ジェネラル・フュージョンは、これまで深刻な資金難に直面していました。1億2500万ドル(約194億円)の資金調達を目指したものの難航し、今年5月までに従業員の25%以上を解雇する事態となっていました。その後、既存の投資家から2200万ドル(約34億円)の追加支援を取り付け、今回の合併による上場へとつなげたということです。
2002年に設立された同社は、民間投資家から累計で6億ドル(約930億円)以上を調達してきました。同社が開発を進める「磁化標的核融合」と呼ばれる技術は、電磁場を用いて液体リチウムで覆われた容器内に超高温のプラズマを生成し、機械的な駆動装置を使って圧縮することで核融合反応を起こす仕組みです。
今後の事業方針について、同社は当初、投入したエネルギーを上回るエネルギーを生み出す「ブレークイーブン」を今年中に達成する目標を掲げていました。しかし、資金難の影響で計画は遅れ、達成時期は2028年以降になる見通しだということです。そのうえで、2035年ごろまでに最初の核融合発電所を稼働させる方針を示しています。
