チケット再販業者のスタブハブが今週水曜日に株式を公開したと発表しました。スタブハブの株価は公開価格の23.50ドル(約3,650円)を6%下回りましたが、企業価値は7,000億円を超えるということです。この上場は、共同創業者エリック・ベイカー氏の数十年にわたる努力の成果を示しています。
スタブハブのCEOであるエリック・ベイカー氏は、2000年にジェフ・フルーア氏と共にスタンフォード大学経営大学院在学中に同社を共同創業しました。当時はドットコムバブル崩壊後でNASDAQが下落していましたが、2人は諦めませんでした。
「愚かな競争相手が去り、その後に我々は持続可能なビジネスを構築する真の機会を得た」と、ベイカー氏は2022年のベッセマー・ベンチャー・パートナーズのポッドキャストで述べています。
数年後、ビジネスは成長していましたが、ベイカー氏とフルーア氏は会社の方向性について意見が合わず、2004年にベイカー氏は会社を去りました。
その翌年、ベイカー氏はロンドンに移住し、ヨーロッパ版のスタブハブであるViagogoを設立しました。Viagogoを成長させることには多くの課題がありましたが、彼はスタブハブとの合併を夢見ていました。
2019年、eBayがスタブハブをスピンオフすることを決定した際、ベイカー氏はその機会を逃さず、WestCap、Madrone Capital Partners、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズなどの投資家からの支援を受け、40億5,000万ドル(約6,280億円)で会社を買収しました。
合併が完了した直後、COVID-19のパンデミックが発生しました。ライブイベントが中止され、世界的な隔離措置が取られる中で、会社の収益は急落しました。
しかしながら、ライブイベントが復活すると、スタブハブの収益はテイラー・スウィフトの「エラズツアー」、ビヨンセの「ルネサンストア」、スーパーボウルなどの人気イベントによって大幅に増加しました。
2025年の第1四半期には、スタブハブの収益は前年同期比で10%増の3億9,760万ドル(約615億円)に達しました。
「我々の旅を振り返ると、ここまで来たことに驚きを感じます」と、ベイカー氏はS-1創業者の手紙で述べています。「COVID-19による前例のない影響を含む数々の課題を成功裏に乗り越えました。」
S-1によると、ベイカー氏は会社の4.7%を所有しており、スタブハブの投資家であるMadrone Partners、WestCap、ベッセマー・ベンチャー・パートナーズはそれぞれ24.5%、12.3%、8.8%を保有しているということです。