音楽配信大手のスポティファイ(Spotify)は、アメリカとイギリスで、アプリを通じて紙の書籍を購入できる機能を正式に開始したと発表しました。
この機能は、地域の独立系書店を支援するオンライン市場「Bookshop.org」との提携によるものです。アプリ内のオーディオブックのページに「本棚用に1冊購入する」というボタンが表示され、利用者がクリックすると提携先のウェブサイトに移動します。価格の設定や在庫管理、配送などは提携先が行うということです。
現在、この機能はアンドロイド(Android)端末のみで利用可能ですが、来週にはiOS端末でも利用できるようになるとしています。
スポティファイは、本を愛好する利用者に総合的なサービスを提供するプラットフォームへの転換を目指しており、今回の発表によって大手書店と競合する姿勢を鮮明にしました。また、この新たなサービスは、収益性の向上に重点を置く同社の長期的な戦略の一環だということです。収益化の目標に向けて、同社はアメリカやヨーロッパで定額制サービスの料金を引き上げており、最近では月間アクティブ利用者が7億5100万人に達したと報告しています。
さらに同社は、紙の書籍の販売に加えて、今年2月に発表していた複数の新機能の拡充も明らかにしました。その1つが「ページ・マッチ(Page Match)」機能の拡大で、フランス語やドイツ語、スウェーデン語など新たに30以上の言語に対応したということです。この機能は、スマートフォンのカメラで紙の本や電子書籍のページを読み取ると、内容を分析してオーディオブックの該当部分に利用者を案内する仕組みとなっています。
同社によりますと、今年2月に英語圏でこの機能の提供を開始して以来、利用者は他の利用者に比べて、1週間あたりのオーディオブックの再生時間が平均で55%長くなっているということです。また、この機能を通じて再生されたオーディオブックの62%は、利用者がこれまで再生したことのない作品だったとしています。
このほか、アンドロイド端末向けに「オーディオブック・リキャップ(Audiobook Recaps)」機能の正式な提供も開始されました。これは、利用者が最後に再生した場面に合わせて短い音声の要約を提供するもので、物語の続きを聴きやすくする狙いがあります。
あわせて、音楽やポッドキャストと同様の「オーディオブック・チャート(Audiobook Charts)」機能が、アメリカとイギリスに続いてドイツでも利用可能になったと発表しました。人気の作品や話題の作品を提示することで、利用者が次のお気に入りの本を見つけやすくする方針です。
