スマートフォンの部品価格の上昇が続く中、700ドルから999ドル(約10万8000円から約15万5000円)の手頃な価格の高性能モデルの需要が高まっており、アメリカのIT大手グーグルの「Pixel」シリーズが販売を伸ばす見通しであると、香港の調査会社が発表しました。
香港の調査会社「カウンターポイント・リサーチ」の最新のデータによりますと、スマートフォンのメモリ価格は下落する兆しがなく、上昇を続けているということです。この影響で、メーカーの製造コストは1端末あたり150ドル(約2万3000円)以上増加すると予測されています。
これに伴い、消費者向けの小売価格も最大で25パーセント、金額にしておよそ200ドル(約3万1000円)上昇する可能性があるとしています。さらに、メモリ以外の部品価格も上昇傾向にあるということです。
こうした中、市場で利益を上げ、成功を収めるのは「手頃な価格の高性能モデル」になるという見通しが示されました。具体的には、700ドルから999ドル(約10万8000円から約15万5000円)の価格帯のスマートフォンが該当します。この価格帯の端末は、中東やアフリカ、中南米、ヨーロッパなどの地域で人気が急上昇しており、販売台数が最大で54パーセント増加したということです。消費者は、過剰な機能よりも、信頼性が高く高速な処理能力を備えた端末を求めているとしています。
この需要に合致する代表的な端末として、グーグルの「Pixel」シリーズが挙げられています。基本モデルの「Pixel 10」は799ドル(約12万4000円)から販売されており、最上位機種の「Pixel 10 Pro XL」は1000ドル(約15万5000円)を超えますが、定期的な割引も実施されています。
「Pixel 10」は、799ドル(約12万4000円)という価格でありながら、12ギガバイトのメモリや独自の半導体「Tensor G5」、大容量のバッテリーを搭載しており、競合他社の製品と比較して高い付加価値を提供しているということです。
一方、競合するサムスンの「Galaxy S26」などは、基本容量の増加に伴う価格上昇が見られるものの、消費者にとって目新しい機能の追加は少ないと指摘されています。
調査データは、グーグルが800ドル(約12万4000円)前後の価格帯で実質的な機能向上を提供し続ければ、世界規模でさらに人気を集める可能性が高いと示唆しています。特にアメリカ市場においては、同価格帯で競合するメーカーのシェアが小さいため、グーグルが最も恩恵を受ける立場にあるということです。