アメリカのスタートアップ企業「Dumb Co」は、スマートフォンの利用時間を減らしたいユーザー向けに、スマートフォンと連携して必要最低限の機能だけを使える折りたたみ式携帯電話の提供を行っていると発表しました。デジタル依存からの脱却を目指す若者を中心に、新たな選択肢として注目を集めているということです。
同社のCMO(最高マーケティング責任者)を務めるリディア・ピーボディ氏は、一定期間スマートフォンを折りたたみ式携帯電話に置き換えるコミュニティの取り組みに参加したことが、事業参画のきっかけになったとしています。ピーボディ氏は、「仕事のあとに長時間画面を見続けることが、不安感や体調不良の原因になっていたことに気づいた」と述べています。
Dumb Coが提供する端末は、スマートフォンを完全に手放すのではなく、連携して使用する仕組みを採用しています。およそ3100円(20ドル)の安価な折りたたみ式端末に独自のソフトウェアを搭載し、メッセージアプリや音楽配信サービス、配車アプリなど、現代の生活に不可欠な一部の機能のみを利用できるようにしているということです。
同社の広報担当者は、「スマートフォンを家に置いたまま外出し、現実の生活や人との交流に集中できる環境を作りたい」としています。また、必要に応じて着信転送などの機能をオフにし、スマートフォンに戻ることも可能だということです。
実際に端末を試用した利用者からは、文字入力の煩わしさや動作の遅さはあるものの、SNSやメールを強制的に遮断できる点に利点があるとの声が上がっています。ピーボディ氏は、地図アプリなどに頼らず、周囲の人に道を尋ねるなど、デジタル機器に依存しない行動の重要性を強調しています。
スマートフォンやSNSの過度な利用が不安感や集中力の低下を招くとの指摘がある中、Dumb Coの取り組みは、完全にスマートフォンを断つのではなく、利用状況を見直すためのツールとして位置づけられています。
