ソニー・ミュージックパブリッシングやワーナー・チャペルをはじめとする複数の音楽出版社は、アメリカのAI開発企業「アンスロピック」と同社の共同創業者らに対し、著作権を侵害したとして訴えを起こしたと発表しました。原告側は、同社が「著作物を違法に収集し、ダウンロードするなどの悪質な行為を組織的に行った」と主張しています。
訴状は、カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所に提出されました。音楽出版社側は、アンスロピックが自社のAIモデル「クロード(Claude)」を学習させるために、数千件に上る著作物を無断で使用したとしています。これを「露骨な窃盗行為」であるとして非難しているということです。
アンスロピックからのコメントは、現時点では得られていません。
アンスロピックが知的財産権をめぐって提訴されるのは、今回が初めてではありません。今回の訴訟を担当する弁護士の一部は、今年1月にユニバーサル・ミュージック・グループなどが起こした訴訟でも代理人を務めています。
また、作家らが自らの著作物をAIの学習に無断使用されたとして訴えた過去の裁判も主導していました。この裁判では、「AI企業が著作物を利用すること自体は合法であるものの、海賊版を通じてコンテンツを取得することは違法である」との判断が示されました。その結果、アンスロピックに対し、15億ドル(約2325億円)の支払いが命じられたということです。
今回の訴訟は、過去の事例を踏まえつつ、対象範囲がさらに拡大されています。原告側は、歌詞や楽譜が含まれる数百万冊に上る書籍のデータを違法な手段で入手したとしており、アンスロピックの「悪質な海賊行為」の責任を厳しく追及する方針です。
