アメリカのIT企業「オープンAI」は、対話型AI「ChatGPT」において、これまで誤答が多かった特定の質問に対し、正確に回答できるようになったと明らかにしました。一方で、根本的な問題は解決しておらず、依然として誤った情報を事実のように提示する課題が残っているということです。
対話型AIの基盤となる大規模言語モデルでは、事実と異なる情報を自信を持って提示する現象が大きな課題となっています。利用者が誤りを指摘しても、AIが自らの回答を正当化し、誤った情報を返し続けるケースが報告されています。AIの開発競争が激化し、多くの計算資源が投入される中、こうした不正確な回答はシステムの信頼性を損なう要因として懸念されています。
これまで「ChatGPT」における典型的な誤答の例として、「『strawberry(ストロベリー)』という単語にアルファベットの『r』はいくつ含まれているか」という質問が挙げられていました。AIは「3つ」という正解を導き出せず、誤った回答を繰り返す傾向がありました。他のAIモデルでも同様の問題が発生していたということです。
これについて、オープンAIは公式SNSを通じて、AIがこの質問に正しく回答できるようになったと発表しました。また、「洗車場が50メートル先にある場合、歩いていくべきか、車で行くべきか」という質問に対し、これまでは「歩いていくべき」と非論理的な回答をしていましたが、この問題も修正されたとしています。
しかし、専門家や利用者の間からは、これらの修正は特定の質問に対する個別対応(ハードコーディング)にとどまっているとの指摘が出ています。実際に、SNS上では「『cranberry(クランベリー)』に『r』はいくつあるか」と質問すると、AIは依然として「1つ」と誤った回答を続けることが報告されています。
企業側はシステムの改善を強調していますが、論理的思考や正確性の担保といったAIの根本的な課題の解決には、さらに時間がかかる見通しです。
